吉岡 祐也 (東京大学医学部附属病院)
吉岡 祐也
東京大学医学部附属病院
平成29年5月1日~平成29年5月30日
(社会医療法人青洲会 青洲会病院)

 ながさき県北地域医療教育コンソーシアムのお力添えのもとで、一ヶ月という短い間ですが青洲会病院で地域医療研修をさせていただき、様々な貴重な経験をすることができました。
 自分の出身が大分であり、祖母の実家が長崎であることから、長崎県とくに佐世保市などにはこどもの頃から何度も訪ねる機会がありました。しかしながら平戸に関しては対外外交の中心地としての歴史的なイメージが強くあるだけで、実際訪れる機会はなかったのです。今回、研修医として地域実習を行うにあたり、地元九州、特に九州に多い島地域の医療を学びたいと思い、ながさき県北地域医療教育コンソーシアムを活用させていただきました。
 初めて、平戸に来るにあたって色々と調べていくと、ふるさと納税や平戸牛や海産物といった、平戸の魅力的な面はみえてきたものの、なかなか医療の実際については分からないまま、期待と一抹の不安を抱えながら、平戸へと向かいました。
 思っていた以上に長い時間をかけて、平戸に着くと、青洲会病院の方が九州の方言まじりで暖かく迎え入れてくれて、懐かしい九州の雰囲気を思い出しながら研修を始めることができました。実際の研修でも、ある程度のプログラムが決まっていましたが、自分の希望に応じて、手術や内視鏡等の手技も経験させていただけて非常に充実した日々を過ごすことができました。
 他の研修医の方々が、詳しい内容については多く語ってくださっていますので、自分も一つ思い出深かった話をさせていただきます。
 「今日は若い先生が一緒なんけ、しっかりとみてもらわないかんな」
 青洲会病院では、離島の診療所に医師を派遣することが多く、自分もそれに付き添いの形で行ったつもりでした。しかしながら実際は自分が主となって診療をさせて頂き、多くの慢性期の患者さんの医療について経験させていただきました。その中でも上のようなお言葉を頂いたように、自分はまだ一人前ではなかったですが、できるだけしっかりと診察させて頂くことに気を配りながら、離島で働く医者の責任を感じさせていただきました。 最後になりますが今回の研修では、先生方、メディカルスタッフ、事務の方々はじめ平戸地域の方の多くの方のご尽力をいただき、有意義な研修することができました。御礼の言葉をもって締めくくりとさせていただきたいと思います。
吉岡祐也