遠山 翔大 (独立行政法人 労働者健康安全機構 横浜労災病院)
遠山 翔大
独立行政法人 労働者健康安全機構 横浜労災病院
平成30年10月1日~平成30年10月26日
(社会医療法人青洲会 青洲会病院)

 1ヶ月青洲会病院にて地域研修をさせていただきました。
 9月末日、台風24号の暴風に煽られながら西九州自動車道をボロボロの格安レンタカーで走り抜けたことがつい昨日のことのように思い出されます。台風を抜け、青洲会病院に到着した時の夕焼けと平戸大橋は言葉を失うほど綺麗でした。これまで都市部での医療しか経験していなかったため、不安と期待が入り混じったまま、平戸での地域研修が始まりました。研修に来るまでは地域医療に対して漠然としたイメージしか持っていなかったため、研修医の内にこのような地域医療の現場に出て肌で感じることができたことは大変貴重な経験でありました。
 研修内容としては外来や病棟業務をはじめとした院内での研修に加えて、離島研修や往診、訪問リハビリなど病院外での研修の機会も多くありました。片道30分以上かけて往診に行き、丁寧な問診と診察を行い、そして利用者の社会的な背景まで考慮されており、地域医療に従事されている先生方には尊敬の念を抱かざるを得ませんでした。長年培ってきた経験と技術があるからこそ、自分の専門分野だけでなく幅が広く深い診療ができており、仮に自分が若いうちから地域で働くとしても至らない点が多くあるのではないかとも感じました。
 また、日本は諸外国に例をみないスピードで高齢化が進行しています。団塊の世代の方々が75歳以上となる2025年には5人に1人が75歳以上になると言われています。そんな日本の中でも、特に平戸市は高齢化率が高く、日本の人口推計の10年以上先をいっているというお話をお聞きしました。自分が普段勤めている病院は都市部に位置する急性期病院であり、専門化・細分化が進んでいます。その一方で平戸での地域医療では、高齢者の在宅医療など急性期から慢性期まで様々な患者を総合的に診療するプライマリケアの実践が必要とされていました。当然医師だけでそれを実践することはできず、その他のコメディカルや行政・地域との密な連携の必要性を強く感じました。限られた医療資源を最大限有効に利用し、地域包括ケアシステムの中で患者中心の医療を提供していくことが今後の医療でも必要とされると思います。今後の医療を先取りしている平戸地域での研修は非常に有意義なものでありました。
 今回の研修を通して一人の医療従事者として地域の医療に貢献したいという思いが強くなりました。どのような形で関わることが出来るか、現時点ではまだわかりませんが、何らかの形で地域医療の助けになればと考えています。
 最後になりますが、研修をさせてくださった青洲会病院の関係者の皆様ならびに、AGO.netの皆様、平戸地域の患者様には感謝の気持ちでいっぱいです。
 1ヶ月間あっという間でしたが、快く受け入れてくださって誠にありがとうございました。
遠山翔大