竹中 悠人 (東京大学医学部附属病院)
竹中 悠人
東京大学医学部附属病院
平成28年5月6日~平成28年5月30日
(平戸市立生月病院)

 5月の一ヶ月間生月病院で研修させていただきました。5月最終週に見た辺り一面光るホタルの幻想的な風景は今も鮮明に目に焼き付いています。その他、海岸沿いのドライブは大変気持ちがよく、新鮮な海の幸を食べ、平戸の生活を堪能することができました。島の方の暖かさにも触れ、色々なところで声をかけて助けてくださり感謝の気持ちでいっぱいです。毎日朝ごはんを差し入れて下さった浜田さんには感謝してもし切れません笑
 研修では、外来、病棟から始まり、訪問診療や施設、保育所検診など普段見ることのなかった側面を見ることができました。訪問診療では、患者さんが普段どのように生活しており、誰が介護しているかなど生活背景にまで踏み込んで知ることができるとても良い機会だとわかりました。また、時には患者本人だけでなく、その家族の方や家の中の様子も見て、生活に変わりがないかも確認しています。その土地に根付いた医療がそこにはあり、また地域の人に受け入れられなければ成り立たないものだと感じました。また、平戸の人の元気な姿には大変驚きました。90歳近くでも畑仕事をこなして病院へ一人で来られたりする姿を外来で見て、逆に励まされることもありました。
 研修以外の面でも大変お世話になりました。美味しい焼肉や海の見えるカフェや先生行きつけのスナックに連れていって頂き、一日が大変充実しておりました。また、平戸のうまい刺身を食べに、そして平戸の優しさに触れにいつか戻ってきます。その時までこの風景が、人が、変わらずにここにあることを信じています。
 年々人口が減っていることを肌で感じ、平戸のものではない私ですが、大変切なく感じました。この問題は高齢化が進んだ平戸の問題にとどまらずやがて日本中が直面する問題だと思います。生月では、健診などの予防医学や訪問診療などに力を入れ、少ない医療の提供で島の生活を担っていく工夫が見られ、勉強になりました。今後必ず直面する問題に目を向ける良いきっかけになりました。生月で学んだことを今後に生かしていきたいと考えています。
 最後になりますが、生月病院の方々、地域の方々には大変お世話になりました。暖かく受け入れてくださり忘れられない1ヶ月となりました。
竹中悠人