坂口 拓夢 (一般財団法人 神戸市地域医療振興財団 西神戸医療センター)
坂口 拓夢
一般財団法人 神戸市地域医療振興財団 西神戸医療センター
平成26年8月4日~平成26年8月16日
(医療法人医理会 柿添病院)

柿添病院での地域医療研修を終えて

 今回はながさき県北地域医療教育コンソーシアムを通じて、8/4~8/16の2週間にわたって柿添病院にて地域医療実習させて頂きました。平戸に来るまで8月という季節も非常によく、期待と不安をはせこの地にまいりました。残念ながら2週間の間に2回も台風が来るという悪天候で少し残念でしたが、実習内容としては非常に充実した地域医療実習となりました。
 柿添病院では健康診断、乳児健診、一般外来など、研修中の病院では経験できないことを行うことができ、非常に新鮮な経験をすることができました。これらの実習では、いかに患者さんとの距離をとっていくか、どのような心配りをするべきか、どのような言葉選びをしていくかなど、医師として大切なこととわかっていながら途中から少しなおざりになっていた部分を教えて頂き、貴重な経験をさせて頂きました。また、保健所研修では保健所としての役割や保健所サイドからみた医療をかいまみることでき、非常に貴重な経験でした。救急医療懇話会では、救急救命士と医師との密接なコミュニケーションが図られており、これが医者と救急救命士との理想の関係性の一つなのかなと思いました。研修病院のある神戸ではこのような会は設けられていないため、今後そういう会が全国的に普及していけば、より一層の患者を中心とした包括的な医療体制が実現できてくるのではないかと思いました。介護認定審査会にも同席させていただきましたが、実際にどのような話し合いの元に介護認定がなさせているのかを見学することができ、また主治医の意見書が介護認定を受ける上で実際にどのように使われているかがわかり、将来自分が意見書を作成する上で非常にいい経験になりました。度島への訪問リハにも同行する機会がありました。離島の訪問リハを活用している患者さんのもとへ行くと満面の笑顔で迎えて頂き、どれほど患者さんに必要とされているかを実感することができました。
 今回ながさき県北地域医療教育コンソーシアム初の試みで、平戸へ地域医療に来ている研修医を集めて、ちゃんぽんを食しながら地域医療についての話をするという会を設けて頂きました。この会のおかげで平戸に実習へ来ている他の研修医8人とも仲を深めることができ、休日などは平戸・生月の観光スポットや温泉、佐世保などにも行くことができました。
 以上のように、柿添病院が地域の中でどのように必要とされているか、へき地での医療の在り方や患者さんとの接し方、コメディカルのスタッフとの連携など、地域ならではの地域と密着した医療を経験することができました。また、平戸市の食や自然なども存分に堪能することができ、非常に満足のいく地域医療実習となりました。この2週間平戸市で学んだことは、今後の医師人生に役立てていきたいと思います。
坂口拓夢