阪上 由可子 (一般財団法人 神戸市地域医療振興財団 西神戸医療センター)
阪上 由可子
一般財団法人 神戸市地域医療振興財団 西神戸医療センター
平成27年6月1日~平成27年6月13日
(医療法人医理会 柿添病院)

 2015年6月1日から13日まで、ながさき県北地域医療教育コンソーシアムを通じて、長崎県平戸市柿添病院にて地域医療研修を行った。
 柿添病院では、腹腔鏡下虫垂切除術やCVポート留置術などの手術への参加、入院患者の担当、外来診察に加え、普段所属している病院では経験したことのなかった、健診業務や上部消化管内視鏡検査の実習を行い、また、往診、訪問看護、訪問リハビリなどの見学を行った。院内、院外いずれの研修においても、現地の医療関係者、患者、患者家族などとのコミュニケーションをたくさん取ることができた。
 2週間の研修で、平戸の医療は、平戸市民がその土地で健康に暮らしていくために不可欠なものであると感じた。逆に言えば、僻地においてその医療の質が維持できない場合には、そこでの生活を続けて行くことができず、少子化、過疎化を食い止めることができない。よって、平戸市においては病院や、医療関係者に対する住民からの信頼が厚く、また、医療関係者も院内外の学会、勉強会、カンファレンスなどに積極的に参加することで、平戸市民に提供する医療の質を常に改善するための努力を続けていることが印象的であった。
 今回の僻地医療を通じて、研修医として初めての手技や症例を経験しただけでなく、介護保険や医療保険など、医療制度について知ることができ、また、患者のことを一番に考える医療を身をもって学ぶことができたと思う。僻地だけではなく、都市部における医療においても重要なことを多く経験し、学ぶことができた、非常に充実した2週間であった。平戸で学んだこと、感じた気持ちを大切に、研修を続けていきたい。
 また、週末や夜は、平戸の素晴らしい自然、温泉、食事、そしてお酒を存分に楽しんで、日本の魅力を再発見することができた。
 2週間受け入れて下さり、丁寧かつ熱心にご指導いただきました、柿添病院のみなさま、平戸市のみなさまに、心から御礼申し上げます。
阪上由可子