萩野 恵梨 (地方独立行政法人 佐世保市総合医療センター)
萩野 恵梨
地方独立行政法人 佐世保市総合医療センター
令和2年8月3日~令和2年8月28日
(医療法人医理会 柿添病院)

 この度、柿添病院で1か月間研修をさせていただきました。自然豊かで海も近い、食べ物が美味しい平戸で勤務できることを楽しみにしていました。
 この一か月間で、柿添病院での外来、病棟業務をはじめ、健診や保健所研修、在宅等、様々な経験をさせていただきました。
 まず、健診や乳児健診は普段総合病院で勤務している際にはできないような経験であり、より身近な医療に触れることができました。症状がなくても、少しの異常に気付くこと、生活習慣の指摘などを上手く伝える難しさもありました。また、乳児健診では、子供を持つ母の心配な気持ち、大変さも感じました。
 中野診療所では利用者の送迎に付き添い、リハビリやマシンでの運動も一緒に行いました。全員で体操をし、マシンで運動し、診療所内はとても賑やかで、利用者も週に数回行くことを楽しみにしているようでした。高齢者のADL維持・向上のためにリハビリを定期的にできる場所は非常に画期的であると感じました。
 在宅医療では、標高の高い場所に住んでいる方の家を訪問しました。往診は、ひと月に訪問する人数も多く、それだけ地域では必要とされている存在であり、ADLが低下しており自身で病院に行けない方、公共交通機関が発達しておらず、外出が困難な方にはとても安心であると感じました。また、わだつみの里でも多く診察をさせていただき、高齢化の進む日本においてこれからより一層必要になっていく存在であると感じました。
 地域では積極的な治療を望まない・行わない方も多く、様々なADLの方がいることが普段勤務している大病院との大きな違いであると感じました。柿添病院には、それぞれ患者にとって必要な支援がそろっていると感じました。そして、柿添病院では、患者・ご家族のことをスタッフ皆が良く知っており、非常に病院全体がアットホームな雰囲気で、患者が安心して医療を受けられるような環境であると感じました。
 1か月間、とても充実した研修をさせていただきました。今回学んだことを、今後医師として様々な場所で生かしていきたいと存じます。ありがとうございました。
萩野恵梨