長田 泰広 (社会福祉法人 恩賜財団 済生会支部 静岡県済生会 静岡済生会総合病院)
長田 泰広
社会福祉法人 恩賜財団 済生会支部 静岡県済生会 静岡済生会総合病院
令和元年9月2日~令和元年9月27日
(社会医療法人青洲会 青洲会病院)

 博多から車で約2時間という僻地に1ヶ月も研修に行くということで憂鬱な気持ちで平戸に向かいました。朝は鳶の鳴き声で目覚め、窓の外を見ると船が見える。そんなスタートを切る毎日が待っていました。
 研修は、デイケアの見学や、老健、特養の見学など医師だけでなくコメディカルの仕事を見学する機会が多くありました。ふだん診療にあたり、そういった職種の方が何をやっているのかよくわからないまま、依頼していたので大変勉強になりました。また、ふだんは急性期の患者さんしか診ておらず、退院後に患者さんがどういう生活をおくっているのか知りませんでしたが、院内の回診などで見学させていただきました。長崎県平戸市の青洲会病院という小規模な病院だけでこんなに気管切開された人がいるのかと驚きました。また、心肺蘇生後の低酸素脳症の患者さんなども複数人おられました。ふだん何も考えずに、胸骨圧迫をしたりアドレナリンを投与したりしていますが、考えさせられるものがありました。もちろん、我々は心肺停止した患者さんにはこれからも同じようにすることしかできないのですが。
 また外来見学では、脳外科の外来の見学をさせていただきました。1例1例丁寧にどういう患者さんなのか教えてくださり、とても理解が深まりました。
 そして、ふだん診ている患者さんよりもコンプライアンスがいいように感じました。医者と患者、コメディカルと患者、患者と家族それぞれの信頼関係がしっかり成り立っているように思います。
 最後になりますが、研修をさせてくださった青洲会病院の関係者の皆様ならびに、ながさき県北地域医療教育コンソーシアムの皆様、平戸地域の皆様に感謝の意を表明いたします。
長田泰広