M.T (地方独立行政法人 神戸市民病院機構 神戸市立西神戸医療センター)
M.T
地方独立行政法人 神戸市民病院機構 神戸市立西神戸医療センター
令和2年6月15日~令和2年6月26日
(医療法人医理会 柿添病院)

 柿添病院での実習を振り返ると、あっという間の2週間で、平戸を離れるのが名残惜しい気持ちでいっぱいです。晴れているとキラキラ輝く海や緑豊かな自然、歴史ある情緒あふれる街並みに囲まれて充実した研修をさせていただきました。
 研修では様々なことを経験させていただきました。朝の創処置外来、内視鏡、エコー、健診、手術、保健所研修、訪問診療、通所リハビリテーション、病棟業務、カンファレンスなど多岐にわたる内容で勉強になりました。
 医学に関する知識や技術はもちろん、介護やリハビリの実際なされている様子や、保健所でなされている行政の実態、患者さんを見る上での心構えなど、普段の病院勤務ではなかなか学べないことも多く学ぶことができました。
 その中で特に感銘を受けたのは、院長先生がおっしゃっていた、疾患を見るだけでなく、人を見ること、そして、その先に地域全体を見ることが医師の仕事であるということです。疾患を治すことばかりに目がいってしまいがちですが、患者さんがどういう人なのか興味を持ち続け、そしてその患者さんが暮らす周辺環境まで目を向ける、全人的医療を実践しておられる姿を目の当たりにしました。
 そうした医療を提供しようと、医師、看護師、放射線技師、事務など、すべての病院職員が協力して仕事をされていました。だからこそ、患者さんの信頼の厚い地域の中核病院であり続けることができるのだなと思いました。
 また、先生方の診療の幅広さに驚きました。専門の診療科だけでなく、内科も外科も創処置も見ていらっしゃり、1日のうちに手術も外来も病棟業務もこなしておられました。そのように様々な診療をできるからこそ、上で述べたように、疾患だけでなく、患者さんまるごとみることができるのだろうと思いました。
 地域に根差した、全人的医療とはどのようなものなのか、身をもって学ぶことのできた2週間でした。今後医師として働いていく中で今回得られた経験はかけがえのないものだと思います。最善の医療をすべく先生方一人一人が情熱を持って仕事されている姿は、目標とする医師像でした。まだまだ未熟で勉強しなければならないことが山積みですが、少しずつ先生方のような医療ができる医療人に近づいていきたいと思います。
 最後になりますが、暖かく迎えてくださった先生方、病院職員の方々に心より御礼を申し上げます。
M.T