本川 由佳子 (独立行政法人国立病院機構 長崎医療センター)
本川 由佳子
独立行政法人国立病院機構 長崎医療センター
令和2年11月30日~令和2年12月25日
(医療法人医理会 柿添病院)

 2020年12月の1ヶ月間、柿添病院で研修させていただきました。初めは少し不安でしたが、非常に充実した楽しい研修で、あっという間に1か月が過ぎてしまいました。普段いる病院とは色々な面で勝手が違ったので、戸惑うことも多くありましたが、柿添病院の職員の方々は皆さん本当に親切で、沢山助けていただきました。感謝しています。
 柿添病院は“外科病院”で、先生方も外科が専門の先生ばかりです。オペはもちろん、エコー(腹部、頸動脈、甲状腺、乳腺などなんでも!)、内視鏡、認知症の外来など、本当になんでもやられていて、圧倒されました…!研修医にもバンバンやらせてくださり、術野に入ったり、麻酔したり、挿管したり、エコーしたり…とても楽しかったです。
 普段私がいる病院では、急性期医療に触れる機会が多いですが、この1か月で、急性期だけでなく回復期、慢性期などの医療に対するアプローチも勉強することができました。
 柿添病院では、外来で患者さんと接する機会が多くありました。普段いる長崎医療センターとは外来の性質・雰囲気が大きく異なりました。病気の人もそうでない人も外来には来られますが、この1か月間は健康で何も問題がない人を見る機会が多かったように思います。自分で患者さんに説明をする機会が多くあり、どういった点に注意すればうまく伝えることができ、患者さんといい関係が作れるのか、そういったポイントを上級医の先生に直接教えていただいたり、外来を見学することで学んだりすることができました。
 入院患者さんも受け持っていました。循環器、脳外科などの専門の先生は2週間に1度しか来られないため、その先生が来られるまではなんとか自分で考え、患者さんを守らねばなりません。上級医の先生からは管理を任されることも多く、どきどきしながらいろいろと試行錯誤しました。なんとか守ることができたと思います。
病院の外に出ての研修も多く、訪問診療やリハビリの研修、乳児健診など、普段できないような経験もたくさんできました。1週目の土曜日には、度島(たくしま)という島に訪問リハに行ってきました。PTさんと一緒に朝からフェリーに乗って島に行き、3人の利用者さんのご自宅に伺いました。一緒にお話ししたり、運動をしたり、外をお散歩したりしました。普段、退院した患者さんのその後のことはあまり考えていませんでしたが、今回、平戸に住む高齢者の実際の暮らしを目の当たりにし、そういった方々が元気に過ごすために、地域医療の役割はとても大きいなと思いました。地域医療では患者さんの生活の面まで考えてやっていかなければならなく、ここが急性期医療と大きく異なるところだと思いました。とても勉強になりました。
 仕事の後や休みの日には、平戸を満喫しました。美味しいごはん、お洒落なカフェ、可愛いパン屋さん、快適な温泉、いい景色、広くて綺麗なキャンプ場…本当に色々なところに行きました。平戸で地域研修ができて、本当によかったなぁと思います。この1か月で学んだことを今後の診療に役立てたいと思います。1ヶ月間大変お世話になりました。ありがとうございました。
本川由佳子