研修医レポート：森田彰｜ながさき県北地域医療教育コンソーシアム（あごねっと）

森田　彰　（横浜市立大学附属病院）

森田　彰
横浜市立大学附属病院平成28年6月1日～平成28年6月30日（医療法人医理会柿添病院）

　私は平成28年6月から１ヶ月間、平戸にある柿添病院にお世話になりました。柿添病院は平戸の中心部に位置する病床数111床の地域密着型病院です。毎日数多くの患者さんが訪れますが、都市部とは少し異なる地域医療ならではの病院であり非常にいい環境にある病院です。
　柿添病院では数多くのことを学ばせて頂きました。平戸市は高齢化社会であり、ご高齢の方々が多く住んでいるために地域全体で在宅医療や通所リハビリを積極的に行っています。柿添病院でも中野診療所という在宅医療を中心に行っている施設があり参加させていただきました。私が往診させていただいた家は山奥で隣人がいないような場所でした。そういった場所で生活されている方々には往診は非常に重要であることを痛感しました。また、通所リハビリにきている方々とも触れあい、平戸市の方々の温かさを直接感じられたことは貴重な経験となりました。
　その他に柿添病院では健康診断を初めて経験させて頂きました。柿添病院の基本方針として健診事業を充実させ早期発見に積極的に取り組み推進する、という理念がありますがそれには非常に共感しました。病院数が多くない中で頻繁に病院に通院できない患者さんが数多くいるからです。柿添病院では毎日数多く健診を受ける方々がいて少しでも地域医療に貢献したいという一心で参加させて頂きました。
　院内では手術やERCPといった高度な技術を要する手技も数多くこなされていることに深く感銘を受けました。またそのような普段見学しかできないような手技に第一助手といった形で参加させて頂いたことも貴重な経験となりました。またスタッフ間の垣根が低かったことも印象的で、チーム医療というものを肌で感じることができました。休みの日には柿添病院研修医とともに海に行ったり長崎市に観光に行ったりと本当に楽しい思い出となりました。全国から平戸市に来ている研修医とも触れ合うことができたのもいい思い出です。
　1ヶ月という短い間ではありましたが柿添圭嗣病院長を始め数多くの方々にお世話になりました。今は平戸を離れるのをさみしく思うくらい充実した1ヶ月でした。ありがとうございました。