M.O (地方独立行政法人 神戸市民病院機構 神戸市立西神戸医療センター)
M.O
地方独立行政法人 神戸市民病院機構 神戸市立西神戸医療センター
令和2年7月6日~令和2年7月17日
(医療法人医理会 柿添病院)

 私は7月上旬の2週間、柿添病院で研修をさせていただきました。大学生活を九州で過ごしたので長崎で地域医療を経験できるこの2週間を研修医1年目の頃から楽しみにしていました。2週間で学んだ事や経験した事を簡単ではありますが報告させていただきます。
 研修が始まるまでは地域医療と言えば患者さんの数は少なく、できる検査や手術も少なくゆっくりと、のんびりとした研修なのかなと予想していました。しかし、柿添病院には毎日たくさんの患者さんが来られ、正直、普段の研修生活よりも忙しい2週間でした。先生方は外来と病棟業務だけでなく、健診や手術、内視鏡などの検査や訪問診療も担当されています。緊急手術も多数ありました。外来見学では患者さんとの接し方や医師としての心構えを教えていただきました。一人一人に丁寧に聴診器をあてる姿や、耳の遠い方には野球観戦の時のメガホンを使って話されていた姿が印象的でした。また、専門領域だけでなくあらゆる疾患を診断、治療していかなければならない点も地域医療の難しさであり、醍醐味だと感じました。都市部の総合病院では専門外のことはすぐにコンサルトしますが、柿添病院の先生方はどんな疾患でも対応して多彩な手技をこなすジェネラリストです。一方で私は「自分には必要ないだろう」と勝手に決めつけていたり、できない事や分からない事も「専門の先生に聞いたり、お願いすれば良いだろう」と考えてしまっているなと反省しました。いつかは先生方の様なジェネラリストになれる様に努力していきたいと思いました。
 院外の研修では保育園や高校での健診、特別養護老人ホームわだつみの里での診察、中野診療所でのデイサービス体験、在宅医療への同行などを経験させていただきました。病院を中心として地域全体が繋がっている素晴らしい環境だと思いました。
 休日や平日の夜は観光に出かけたり、平戸の美味しいグルメを堪能したりしました。普段は全く違う場所で働いている2人の同期ともあっという間に仲良くなれて非常に充実した研修生活を送ることができました。
 2週間という短い期間ではありましたが、温かく接してくださった柿添病院の方々に感謝します。本当にありがとうございました。
M.O