金田 優也 (地方独立行政法人 神戸市民病院機構 神戸市立西神戸医療センター)
金田 優也
地方独立行政法人 神戸市民病院機構 神戸市立西神戸医療センター
令和元年7月1日~令和元年7月12日
(医療法人医理会 柿添病院)

 私は2週間、柿添病院で地域医療を学ばせていただきました。
 お恥ずかしい話ですが、この研修が始まるまで「平戸」という地名にも馴染みはなく、ただただ初めて訪れる土地に期待と一抹の不安を感じておりました。
 平戸にたどり着いたとき、目の前に広がる海と城下町の街並みに目を奪われ、これから始まる2週間に胸が高鳴ったことを覚えております。偶然ですが、大学の友人との再会もあり、一緒に研修をする機会にも恵まれました。研修では、普段とは違う電子カルテや業務にとまどいを感じましたが、柿添先生をはじめとして、柿添病院の職員の方々は皆さん非常に親切で、何度となく助けていただきました。
 5歳児健診で子どもと触れ合ったり、訪問診療や訪問リハで、平戸に住む高齢者の実際の暮らしを目にしたりと、普段経験できないことを学ばせていただきました。
 高齢化が進み、医師の数も都市部に比して充足していない地域においては、よりgeneralに働くことが必要だと漠然と思っておりました。今回の研修では、そのように働く先生方の姿を実際に見学させていただきました。外科手術を行う一方で、内視鏡、エコーをし、肺炎、心不全といった内科的疾患、骨折などの整形外科的疾患、その他様々な患者様の訴えを診ていらっしゃる姿に非常に感銘を受けました。
 最も印象的であったのは、柿添病院の先生方は、職員の方々、そして患者様、その家族の方々から、非常に信頼され、慕われているということでした。医師としての技量だけでなく、柿添病院の先生方の人徳のなせる技だと感じました。
 「全人的に人を診る」という態度は、地域における密着した医療において大いに育まれるものであると感じました。今後、どのような地域で働くようになっても、今回の地域医療研修での学んだことが生きてくると思っております。
 2週間という短い期間でしたが、貴重な経験ができたと思っております。柿添病院の先生方、スタッフの方々にはこの場を借りて感謝を申し上げます。誠にありがとうございました。
金田優也