堀口 遼平 (横浜市立大学附属病院)
堀口 遼平
横浜市立大学附属病院
平成30年9月3日~平成30年9月28日
(社会医療法人青洲会 青洲会病院)

 横浜市立大学附属病院から参りました、堀口遼平です。平戸という地域を初めて訪れるということで、旅行という側面からもこの地域研修は最も楽しみな研修のひとつでした。実際に夜8時すぎに平戸に到着しバスから降りると、街灯もなく真っ暗で鈴虫?が大量に鳴いていて、想像以上に田舎だったことを思い知らされました。出身大学が福井大学ということもあり、このような光景はどこか懐かしく、大学受験期に初めて福井県に訪れた時の思い出が蘇りました。泊まるところがシーサイド青洲というところで非常に部屋が綺麗でしたが、あたりが真っ暗ななか、一晩中、病院よりも煌々と灯りがともっており、また比較的大型な昆虫たちが集まって来ていました。初日はひっくり返ったクワガタムシがお出迎えしてくれました。同じく青洲会病院を回っていた研修同期は病院内に泊まっているのですが大の虫嫌いの私はこのような昆虫に終始悩まされ、自分から宿舎の交換をお願いしたのはいい思い出です。
 青洲会病院は私の予想より大きい病院でしたがスタッフ同士の距離が非常に近く、全員が外から来た私たち研修医をあたたかく迎えていただいてアウェイな感じは一切なく、楽しく研修することができました。研修がはじまると、いままで研修していた急性期病院とは毛色が全く異なることがたくさんあって、戸惑いを感じるとともに非常に新鮮で、興味深かったです。特に挨拶する閾値が低く、行き交うスタッフ、患者とその家族に対しても挨拶する習慣があり、逆に都会の冷たさが思い出されました。この挨拶習慣はぜひ元の研修先に持ち帰って、自分から積極的にどんどん挨拶していきたいと思いました。
 肝心の研修内容ですが、医行為は中心ではなく、コメディカルの仕事の見学や往診時や訪問リハビリテーション時、福祉村などでの患者との触れ合いがメインでした。薬剤部や医事課、栄養科、放射線科などの見学では、正直、学生時代での見学ではピンと来ていなかったことも、実際に働いてから見るとそういう仕組みだったのかと気づき、非常に興味深く有意義な研修となりました。病を診ず、人をみよという言葉をよく聞きますが、実際にはほとんど病気しか診られておらず、自宅退院もしくはリハビリ転院後、どういう生活を送っているのか全くわかっていませんでしたが、実習を通して実際にどのようなことが起こっているのか実感することができ、非常に勉強になりました。
 最後になりましたが、優しくあたたかくご教授してくださった先生方、無知な私に親身になって教えて頂き、平戸の有名スポットなどを紹介してくださったコメディカルの方々、コンソーシアムなどで平戸研修医同士を引き合わせ、平戸研修をより良いものにしてくださったAGO.netの関係者の方々、また平戸の皆さまに、このようなまたとない貴重な機会を与えてくださり、心より御礼申し上げます。1ヶ月と短い間でしたが、ありがとうございました。
堀口遼平