春名 良洋 (東京大学医学部附属病院)
春名 良洋
東京大学医学部附属病院
令和2年2月1日~令和2年2月29日
(医療法人医理会 柿添病院)

 長崎県には修学旅行で一度来たことがありましたが、その際には長崎市内の観光のみであり、平戸に来たのは今回が初めてでした。平戸に着いて、最初に感じたのはとても景色がよくて、のどかな場所だなと思いました。長崎空港から平戸へ向かうのはバスを一度乗り継ぎ、3時間以上かかり、羽田から長崎空港へ着くよりも時間がかかりました。そのため、朝に東京を出発して、着いた時にはもう夕暮れでした。だいぶ遠くに来たなと感じました。翌日から柿添病院にて研修をさせていただいて、自分の標準語がawayな感覚になるほど、患者さんはもちろん職員の方々も方言で話されていて、最初は戸惑いもありました。ですが、一週間ほどたてば柿添病院の先生方がいろいろな場所へ連れていってくださったのもあり、だんだんと慣れてきました。印象に残っているのは訪問診療で訪れた世界遺産になっている春日地域の棚田の近くに住んでいた高齢の男性です。車で行くのも道が細くて、田んぼに落ちそうな道を通った先にその人の家はありました。その方は車椅子で生活されていて、身の回りのことはヘルパーさんが定期的に来て、世話をしてくれていました。世界遺産にもなってる地域なので、とても景色が綺麗で華やかな場所の近くで昔からこの地域で暮らしている方の家や実際の生活をみれたのは、地域研修でしか経験できないことで、とても貴重で勉強になりました。在宅診療は定期的に病状を把握するだけでなく、その人の生活全てを把握して、サポートするのが役割なんだなとその重要性を深く感じました。
 一ヶ月間と短い期間ではありましたが、今後経験できないような貴重な経験をたくさんさせていただきました。これも、スケジュールの調整やサポートをしてくださった柿添病院の先生方のおかげです。本当にありがとうございました。
春名良洋