伊達 雅浩 (地方独立行政法人 佐世保市総合医療センター)
伊達 雅浩
地方独立行政法人 佐世保市総合医療センター
令和2年11月2日~令和2年11月29日
(医療法人医理会 柿添病院)

 この度、柿添病院で一か月間の研修をさせて頂きました。長崎県で生まれ育った僕にとっても平戸はなかなか関わることのなかった土地であり、来てみるまでどんなところかわかりませんでした。平戸に実際に来てみて、自然と歴史にあふれた街でとても過ごしやすく感じました。また医療の面では平戸だけでなく周辺地域も含めて様々な方、役割、施設の方が協力して地域医療が成り立っていることを実感しました。
 私はこの一か月間で柿添病院の病棟、外来診療だけでなく健診、乳児健診、保健所研修、診療所研修、離島リハビリなど様々な場所で様々な経験をさせて頂きました。今まで大学病院、総合病院でしか勤務したことがない私にとっては、健診は医療の幅の広さを感じるきっかけになりました。何か症状があったことで病院を訪ねてくる患者だけでなく、いかに早期に疾病に気付くきっかけを作ることができるか、いかに疾病を未然に防ぐかということも医療の一つであり、今回の実習で相手にどのようにして伝えるのかを考える機会を得ることができました。
 訪問リハでは離島に住んでいる単身の高齢者や高齢者の家庭を伺わせていただきました。周囲にすぐに協力を得られる家族がいないような高齢者が一人、もしくは高齢者のみでどのように過ごしているか自分の目で見ることができました。どのような協力を必要としているのか、こちらからは何ができるのか完璧な答えはない問いですが、患者に合わせて様々なリハビリを行っているところや、様々なサービスを利用しながらサポートをしている現状を見ることができました。
 保健所では一日実習を行い、様々な講義を聞かせていただきました。地域医療を支えるうえで公衆衛生の考え方や、今のこのコロナ禍で地域の保健所がどのようなことを考え、仕事をされているのか現場を見ることができました。特に新規感染症への対策の初動に関して苦労された話など聞き、臨床という立場だけでなく、異なる環境でも医師として地域住民の健康を守っていることを知りました。
 一か月間柿添病院でとても充実した研修を行うことができました。医療知識だけでなく患者への寄り添い方や地域への貢献の仕方など、今回の研修で多くのことを学ばせていただきました。今後医師として働くうえで様々な場所で生かしていきたいと思います。ありがとうございました。
伊達雅浩