新井 友理 (独立行政法人 労働者健康安全機構 横浜労災病院)
新井 友理
独立行政法人 労働者健康安全機構 横浜労災病院
令和2年6月8日~令和2年7月3日
(社会医療法人青洲会 青洲会病院)

 はじめに、新型コロナウイルスが流行し、社会情勢が不安定な中、研修を受け入れてくださった青洲会病院・ながさき県北地域医療教育コンソーシアムの皆様、ありがとうございました。新型コロナ流行のために離島研修に伺えなかったことが心残りではありますが、1か月間外来見学や手術への参加、往診や訪問リハビリテーション、訪問看護の見学など、とても充実した研修となりました。
 青洲会病院では、先生方がご自身の専門とされている科を超えて、幅広く診療をされていることがとても印象的でした。患者さんとの距離も近く、患者さんの普段されている仕事や生活のことも考えながら、包括的に医療をされている姿を拝見し、病気でなく人を見ている医療を実感することができました。また、研修では栄養課や医事課、地域医療連携部、検査課、放射線部、リハビリテーション、ケアマネージャーの方など、コメディカル・パラメディカルの方々からお話を伺う機会もあり、医療は医師だけでなく様々な職種の方によって支えられていることを改めて感じることができました。病院食一つをとっても患者さんの病態に合わせて細かく成分が調整されていることや、患者さんが自宅に退院するまでに地域医療連携部・ケアマネージャーの方々が何度もご家族と話し合いを重ねて調整をされているところなど、様々なことを目でみて学ぶことができたことは、今後の医者人生においてとても有意義な時間だったと思います。
 今回、新型コロナ流行のために、地域医療研修で平戸での研修をあきらめるという選択肢もありました。しかし、平戸で過ごした1か月はかけがえのない時間であったと感じるとともに、医師として、また自分の人生においても視野が大きくひろがった1か月であったと思います。改めてこのような素晴らしい機会を提供していただいた先生方、すべてのスタッフの方々にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
新井友理